updated on 20 SEP 2004

シューマン ピアノ小曲集 「子供の情景」

純粋なピアノだけの音楽を聞くということを現代人はあまりしなくなったかもしれません。
巷には数多くの電子音楽が溢れ、大がかりな交響曲、管弦楽曲があります。
いまさら、単一の楽器による音楽など必要とされていないのかも?

でも、ピアノ曲は一番身近なものです。ピアノソナタなどになると、敷居が高いかもしれませんけど、小品だとどうでしょうか。
シューマンという作曲家は、馴染みが薄いかもしれませんが、ピアノ曲、交響曲、合唱曲で数多い作品を残しています。文学者志望だったらしく、 作品自体も、詩的なアプローチが多いようです。
「子供の情景」は、彼の作品のうちでも最も有名な作品です。これは、ピアノの小作品集で全曲を聞くにも20分足らずという短さです。曲数は、13曲あります。それぞれに表題がついていますが、後から作品の解釈に、役立つようにとシューマンが命名したもので、作曲時の思惑とは必ずしも一致しないでしょう。第七曲目にあたる「トロイメライ(夢)」は、特に有名ですので、聞くと「あああの曲か」と思い出すかもしれませんね。
どの曲もそれぞれおもしろいんですが、私は、第12曲目「子供は眠る」が好きです。どこか東洋的なメロディがあるからかもしれません。ピアノ教師でもある妻が言っていたのですが、この作品は、簡単なようで、うまく弾くのはとても難しいとのこと。小曲ですが確かに奥の深い作品です。

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