「ブックエンドのテーマ」 Bookends Theme
第七曲目「ブックエンドのテーマ」は、前曲、不安げな音で中途半端に終わるようなストリングスの長いフレーズによる音が、ギターの前奏と共に和音に溶け込み終結し、そして消えます。曲はギター伴奏だけになり、第一曲でギターだけで奏でられたメロディの歌が始まります。
Time it was.
時、
And what a time it was.
過ぎ去った時
It was.......
それは
A time of innocence,
純真な時
A time of confidences.
そして自信の時
Long ago ........it must be..
昔の、確か
I have a photograph.
私には1枚の写真がある
Preserve your memories;
あなたの想い出を保管してくれる
They're all that's left you.
それら想い出が、今があなたに残されたすべて
1枚の写真に全ての想い出がつまり、そしてそれが人間のすべてであると。寂しいことですが、まさにそうかもしれません。人間はいつまでも生きられず、死んで灰になろうと、埋められようと、残るものは、結局は想い出だけです。その想い出は人の心に残り、語り継がれることで、生きていきます。
ブックエンドとは、こうした想い出をつめた心のアルバムを立てるために人間誰もが果たせねばならない役割なのかもしれませんね。
歌が終わり、最後同じフレーズをギターが奏でる音が、じーんと心に響き、余韻としていつまでも残ります。短いけれど、深い歌だと思います。
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Old friends=旧友と、解説書、タイトル、そして私の今日の文章にもそう書いてありますが、このことばには深い意味が込められている気がしています。
まずOldとは「古くからの」、「旧来」のという意味、そして「古い」という意味で「高齢の」という意味両方が込められています。またfriendsとは本来「友人」ですが、「同志」、「同世代」という意味もあるのではないでしょうか。
つまり、Old friends=旧友(古くからの友人)ではなく、自分と同じように年老いた仲間。それは必ずしも知り合いでなくともよく、ベンチに腰掛けているけれど見知らぬ人、自分と同じように人生を生きてきた他人。たぶん語り合えば、時代を共有できる人。同世代と言い換えられるでしょうか。
Old Friends=「同世代の君」のような意味合いではないか、と思うのですが、いかがですか?(同世代の君なら、旧友でいいかな?)
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