「アンジー」 Anji
「アンジー」は、サイモン&ガーファンクルのアルバムの中で唯一のインストゥルメント作品で、ポールのギターのみの演奏です。
英国のジャズ/ブルース界最高のギタリストといわれるディヴィー・グラハムが書いた作品で、1965年当時、ポールお気に入りの作品だったようです。ギターを手にするととりつかれたようにいつも演奏していたともいわれます。
「サウンズ・オブ・サイレンス」に収録したのは、お気に入りの作品である理由だけでなく、生活苦にあえいでいたグラハムに印税が入るようにとの配慮でもあったそうです。一見気むずかしそうなサイモンの優しい一面を垣間見られるいいエピソードですね。
(参考 『ポール・サイモン』パドリック・ハンフリーズ著 野間けい子訳 音楽之友社発行 )
このギター作品は、カッコイイ!の一言に尽きます。フォーク・ギター(死語??、今はアコースティック・ギターっていいますか)単独による演奏など想像もできなかった当時、ワクワクして何度も何度もレコードを聞きました。あの頃はフォークギターといえばコード進行やフィンガーピッキングでの伴奏の役割が主流でしたから本当に新鮮でした。
現代の若い方が聞いても、納得する名曲、そしてポールのギターのうまさを堪能できる逸品ですよ。アルバム版も素晴らしいですが、3枚組「旧友」収録のライブバージョンもいいです。楽譜が存在するなら、入手したいものですね。
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